すごいゾ!古墳 第90回 移築された少林山2号古墳

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観音山丘陵の古墳を巡る 移築された少林山2号古墳

少林山2号古墳

 前回訪問した倉賀野地区から場所を移して、観音山丘陵付近の古墳を散策する。観音山と言えば高崎のランドマーク。中心市街地から河川を渡ると、すぐそこに豊かな自然が広がっている。まずは碓氷川右岸の丘陵上に位置する少林山台古墳群から。縁起だるまで知られる少林山達磨寺の境内とその周辺に分布している古墳群だ。

 かつてこの地帯には多数の古墳が存在していた。ところが、地すべりの危険性があるため対策工事の実施に伴い、20基の古墳の発掘調査が行われた。それらの多くは削平されてしまったが、保存状態が良好な2号古墳のみが現在の場所である境内の一画に移築復元されている。

 少林山2号古墳は、元は台地の先端部に造られたことから「天頭塚」とも呼ばれる。現地の説明板によると、全長25・6メートル、墳丘の径が12メートルの円墳で、6世紀中頃に造られたと考えられている。墳丘は山石を用いた葺石に全面覆われ、墳丘の裾は平らな面になっていて、円筒埴輪や人物・大刀などの形象埴輪が並べられていたという。埋葬施設は南南西に開く横穴式石室で全長6・2メートル。奥からガラス製の小玉や金銅製の耳かざりなどが出土している。奥壁には室町時代のものと思われる地蔵菩薩が彫られているとのこと。

 残念ながら石室の入口には透明のパネルが設置され、中に入ることはできない。ただし、パネル越しに内部の様子を観察することは可能だ。石室内は自然石乱石積で、肉眼では分からなかったが、内部を撮影したスマホの画面を拡大してみると、うっすらと奥壁の仏画を確認することができた。次回も引き続き少林山台古墳群から現存する古墳をお届けする。

◎所在地
 高崎市鼻高町296
 少林山達磨寺境内
◎取材協力
 高崎市教育委員会
 事務局 文化財保護課

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