子どもも大人も、秋はアートを楽しもう
群馬の森公園内にある群馬県立近代美術館が、設備更新工事に伴う長期休館を終え、9月19日㈯にリニューアルオープンする。
半世紀にわたり親しまれる美術館
同館は1974年に開館。ルノワールやモネ、ピカソなど海外の近代美術をはじめ、日本の近現代美術、群馬ゆかりの作品などを収集・展示している。日本と中国の古美術を中心とした「戸方庵井上コレクション」も所蔵し、企画展示やワークショップ、講演会などを通じて幅広く美術の魅力を伝えてきた。
建物を設計したのは、世界的に知られる建築家・磯崎新。立方体のフレームを組み合わせた特徴的な構造で、建物そのものも見どころの一つとなっている。1975年には、この建築で磯崎が日本建築学会賞を受賞した。
再開初日から多彩な展示
再開に合わせ、館内ではコレクション展示や特別展示に加え、子どもから大人まで気軽に美術に親しめるイベント「こども+おとな+秋の美術館2026」を開催する。作品を見るだけでなく、つくる、遊ぶ、話すといったさまざまな体験を通じ、美術との新しい出会いを楽しめそうだ。
9月19日からは「日本と西洋の近代美術Ⅰ」「新収蔵作品紹介」などのコレクション展示がスタートする。
特別展示では、前橋出身の彫刻家・村山琴泉を取り上げる「孤高の彫刻家 村山琴泉」を11月8日㈰まで開催。村山琴泉は1885年に生まれ、明治から昭和にかけて活動した。若くして牙彫で頭角を現した後、帰郷して木彫に専念。晩年には「琴仙焼」と称した石彫にも取り組んだ。
今回は、ご遺族によって保存され、地元コレクターが収集してきた作品を通じ、その歩みを紹介する。

毎週土曜は「秋の美術館」
リニューアルオープンと同時に始まる「こども+おとな+秋の美術館2026」は、9月19日から11月7日までの毎週土曜日、全8日間開催。募集制のワークショップや、予約せずに参加できる創作体験などが用意されている。中心企画の一つが、学習環境デザイナーで東京造形大学特任准教授の山内佑輔さんによる「つくる を ほぐす 造形あそび」。完成した作品だけでなく、「つくる時間」そのものを楽しみながら、新しい発見に出会うワークショップだ。
10月3日㈯午前10時30分からは「光と紙で つくって あそぼう」を開催。紙とLEDライトなどを使って光と影の変化を楽しむ。定員は先着30人で、定員に達したため受付は終了している。
このほか、特別展示の作品をもとにした福笑いや、絵を回して楽しむ「ふしぎな絵画」、参加者の作品で館内に森を育てる「近美の森をつくろう!」など、申し込み不要・無料の企画も用意。2階展示室では、ワークシート「アート・ノート」を手にコレクション展示を巡ることができる(要観覧料)。
「静かに見る」だけではない楽しみ方
リニューアル後は、美術館での過ごし方を広げる取り組みも始まる。10月から毎月第3土曜日は「トークフリーデー」。家族や友人と作品について気兼ねなく会話しながら鑑賞できる日となる。子ども連れでも利用しやすく、感じたことを言葉にすることで、これまで気づかなかった作品の魅力が見えてくるかもしれない。
9月20日㈰午後2時からは、リニューアルオープンに合わせたミュージアム・コンサートも開催。マリンバデュオ「プリマステラ」が1階エントランスホールで演奏する。申し込み不要、参加無料。
長い休館を経て、新たなスタートを切る群馬県立近代美術館。秋の群馬の森を散策しながら、作品を見ることはもちろん、つくる、遊ぶ、話す、音楽を聴くなど、それぞれの楽しみ方で美術館を訪れてみては。
■群馬県立近代美術館
リニューアルオープン/9月19日㈯
★当日ご来館の方(先着100名)にオリジナルポストカードと缶バッチのセットをプレゼント
【所在地】高崎市綿貫町992の1
群馬の森公園内
【開館時間】9時30分~17時(入館は16時30分まで)
【休館日】月曜
※9月21日㈪、10月12日㈪は開館。9月24日㈭、10月13日㈫は休館
【問合せ】☎027・346・5560
■特別展示 孤高の彫刻家 村山琴泉
【期間】9月19日㈯~11月8日㈰
【観覧料】一般 300円、大高生 150円
※中学生以下、障害者手帳等を持つ人とその付き添い1人は無料
※県民の日(10月28日)は無料
■こども+おとな+秋の美術館2026
【期間】9月19日㈯~11月7日㈯の毎週土曜日(計8日)
【時間】10時~16時
※企画により開催日時、申込および観覧券の要否が異なる。詳細は群馬県立近代美術館公式サイトで確認を。
