すごいゾ!古墳 第94回 複数の舟形石棺を持つ姥山(うばやま)古墳

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観音山丘陵の古墳を巡る 複数の舟形石棺を持つ姥山(うばやま)古墳

姥山古墳

 今回の目的地は寺尾町に現存する姥山古墳。前回紹介した石原町の三島塚古墳から約2キロほど南へ移動する。観音山丘陵の東縁の高台に位置し、近くには広大な観音山ファミリーパークのある自然豊かなエリアだ。

 姥山古墳の所在地は養護老人ホームの敷地の中。道路に面した門柱のすぐ左手にあって木々に覆われた高まりがそれだ。施設側に許可をいただき特別に見学をさせてもらった。古墳の大きさは直径約30メートル超の円墳で、6世紀初期の築造と推定されている。墳丘はかなり改変されているが、地形を利用した造りで大きく見せているのが分かる。

 さかのぼること昭和43年、施設の建設にともなう掘削工事によってこの古墳は発見された。そのころ墳頂付近を遊び場にしていた子どもによって舟形石棺が見つけられたという。凝灰岩で造られた石棺の内部からは大刀2点と貴重な馬具が出土している。これらの副葬品は県立歴史博物館に保管されている。その後、石棺は埋め戻されて現在に至っているのだが、実はそれだけではなく、削平された墳丘の北東部と東側部にも舟形石棺材の一部と思われる凝灰岩が露出しているという。つまり、姥山古墳には複数の舟形石棺が埋葬されている珍しい古墳なのだ。

 実際に墳頂へ上ってみた。墳丘に階段が造られており容易に上ることができた。墳頂には休憩所のような東屋が建ち、その周辺一帯は枯れ葉が積もっていて地面が隠れている。枯れ葉をよけながら隅々までじっくり観察しているうちに、露出した凝灰岩らしき塊を2カ所ほど確認することができた。かつて舟形石棺を見つけた子どもの高揚感を追体験したかのようだった。

◎所在地
 高崎市寺尾町1437
◎取材協力
 高崎市教育委員会 事務局 文化財保護課

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