スズランの新築開業、高崎映画祭開催、前号で紹介した高崎を舞台にしたアニメ公開など、アツい盛り上がりを見せている高崎中心市街地。そんな街なかを巡るのにぴったりなのが、高崎まちなかコミュニティサイクル、通称「高チャリ」だ。仕組み、楽しみ方、象徴ともいえる水玉模様の秘密などを高崎商工会議所まちなか経済情報センターの担当者に聞いた。穏やかな日差しの春、高チャリで街なか巡りを楽しもう。
全国初の仕組み
「高チャリ」は、特別な登録をしなくても、誰でも無料(正確には使用時に100円を入れ、返却時に戻ってくるコインリターン式)で利用できる全国初の自転車共有システムだ。
誕生は、2013 (平成25) 年4月。きっかけは、この2年前、都市再生特別措置法の一部が改正されたことだった。これにより、街のにぎわいを創出する目的で、道路の占有を認める特例が定められた。その一つに挙げられたのがサイクルポートだ。
「自転車を使って街を回遊することで活性化をはかりたいと、生まれたのが高チャリです」と管理・運営を担当するまちなか経済情報センターの宮関一成さん。視察を重ねた末「活用してもらう」ことを一番の目的とし、あえて誰でも無料で使えるというハードルの低いシステムとした。
当初に導入した自転車は100台。次第に「足りない」という声が上がり始め、10カ月後には50台増やし、今では150台がまちをにぎわしている。
多方面のサポートで快適に
用意された自転車はすべて新品。3年に一度、協賛企業の協力によって一新される。また月に1度は、群馬県自転車協同組合高崎支部の組合員が、安全のためにブレーキ、フレーム、空気圧などを点検している。さらにインフォメーションセンターのスタッフが、朝晩の管理や自転車が特定のサイクルポートに集中しないよう移動させるなど、さまざまな人たちの支えがあって成り立っている。
気軽に使えて、便利な高チャリ。それだけに問われるのは利用者のモラルだ。エリア内で乗る、降りるときは利用する店舗や施設の前ではなくサイクルポートに戻す、時間内に返すなどルールを守って快適に使い、市街地の魅力を堪能したい。
水玉模様のヒミツ
その1 実は反射板
大小さまざまの水玉。これらは全て反射材でできている。ライトが当たると反射して光って見えるので、夕暮れ時や夜間の交通安全に役立つ。可愛さと賢さを兼ね備えた頼りになるマルなのだ。
その2 色変していた
デビュー当時は、クリーム色やグリーンに赤い水玉。今では、100台が赤字に白の水玉、50台がスモーキーグリーンに赤の水玉と配色を変えている。気づいていたかな⁉
取材協力
高崎商工会議所 まちなか経済情報センター
問合
高チャリインフォメーションセンター
高チャリ利用時間:9時~22時
℡/0120‐68‐5155
休/元日、悪天候の日、 点検日(毎月第一水曜の午後1時くらいまで、高崎まつり実施日)