たかさき美味めぐり Vol.20 小塙

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全国丼グランプリの実力「小塙(こばな)」

 丼のフタからはみ出る豚肉――。小塙の「肉彩り丼」は全国丼連盟が主催する全国丼グランプリを7回受賞した名物丼だ。

 白米の上に海苔が敷かれ、豚ショウガ焼き、豚角煮、トントロのネギ塩焼きと3種の豚料理が乗っている。

 1種ではときに寂しく感じるが、3種を交互に食べ進めると、「豚肉って奥深いなあ」と感動さえ覚える。

 柔らかくてショウガの味がピリッと利いた豚ショウガ焼き。はしで切れるほどしっかり煮込まれた、甘さ控えめの角煮。さくっさくと歯ごたえのあるトントロのネギ塩焼き。どれも個性的な味わいで、ご飯が進むこと、進むこと。

 最後は半熟の味付け玉子で締める。一つの丼なのに、コース料理をいただいたような満足感がある。

 こちらのお店、高崎経済大近くに昭和51(1976)年に開業。昭和60(1985)年に現在の場所に移転。地元の人に愛され、今年で創業42年となる。女将で女優の浅丘ルリ子似の根岸治子さんと二女の佐藤明子さんで切り盛りする。

 創業当時から人気の「もつ煮込み」もぜひ食べてほしい逸品。もつのくさみが全くなく、ニンジン、ゴボウ、コンニャクとともにほろほろになるまで煮込まれている。

 昨今は都内や大阪の百貨店で明子さんのご主人による「肉彩り弁当」の実演販売も行っている。高崎の母娘の味が都会でも受けているようだ。

小塙(こばな)
 住所/高崎市上小鳥町525-1
 電話/027・362・4573
 営業/昼11時半~ ライスがなくなり次第終了
 夜17時半~21時(最終入店)
 休日/水曜休

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