今年創業100周年メガネのイタガキ1万2200本をリサイクル 使わなくなったメガネを必要とする国へ、人へ 2024年06月07日号

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使っていないメガネを、開発途上国などで視力保護に役立てる活動がある。それが、今年創業100周年を迎えるメガネのイタガキが2016年から展開している「メガネのリサイクルキャンペーン」。不要なメガネを必要とする人につなぐ世界規模の取り組みだ。支えるのは、使わなくなったメガネが手元にあるという一般の方々。今月は環境月間。家で眠っているメガネに再び命を吹き込み、世界に「見える喜び」を広げよう。

目次

メガネを扱う企業ならではの使命を感じて


リサイクルメガネを手に「使わなくなったメガネを生かしてほしい」と板垣純子専務(左)と信澤佑希部長

 「度が合わなくて使わなくなった」「身内の遺品なので自分で処分するには忍びない」と、同社にはかねてからメガネの引き取りを希望する声が、多く寄せられ、一時は下取りで対応していた。

 「玉村町ライオンズクラブが中古のメガネを海外で生かす活動をしている」という情報を、一人のパート社員が会社に寄せたのは2015年。世界保健機関(WHO)によると、視力の障害を持つ人は、世界で少なくとも22億人に上り、8億人以上がメガネを手に入れられないために日常生活に支障をきたしているという。

 メガネのリサイクルは、メガネを扱う同社ならではの貢献事業、と早速キャンペーンをスタート。全社をあげて回収が始まった。

県外からも寄せられる


リサイクルセンターに送るメガネ。まるで新品のようにキレイ

 受け取ったメガネやサングラスは、同社内で1本1本選別。リサイクル可能なものは、玉村町ライオンズクラブを通して仙台の「ライオンズ眼鏡リサイクルセンター」に送られる。同センターでメガネを洗浄し、度の強さで分類した後、モンゴルやミャンマーなどのアジアや、アフリカ、中東などで必要とする人に届けられる。

 同プロジェクトは、確実に広がりを見せ、店頭への持ち込みに加え、毎日のように郵送で本社に送られてくるという。「送料はご負担いただいているにも関わらず、全国各地の学校や大学病院、企業からメガネが寄せられています。『素晴らしい取り組み。ぜひ役立てて』という手紙が添えられていることが多く、このような声に触れると、活動の必要性を感じます」と営業企画部部長の信澤佑希さん。進呈した中古メガネは1万2200本以上。今後も、SDGsや社会貢献として続けていく予定という。

リサイクルセンターに直接進呈


北関東最大級の広さを誇る高崎本店(上大類町)

 実は仙台のセンターにメガネを送る際、1本に付き50円の寄付金が必要。これは、作業を担当する就労支援施設での費用に充てられる。つまり、メガネの寄付は、作業をする人のサポートにも役立っているというわけだ。

 今年は同社の創業100周年事業の一環として、仙台の眼鏡リサイクルセンターの視察を兼ねて直接持参。寄付したメガネがどのようにリサイクルされるかを見学をすることで、社会貢献への実感も肌で感じ取った。

 不要メガネは、同社以外で購入したものでも構わない。信澤さんは「壊れたもの、時代を感じる古いもの、リサイクルできるか判断できないものでも、当社でチェックしますのでお持ちください。メガネをイタガキで購入しなくても、不要メガネの持ち込みだけでも遠慮なくご来店を」と呼び掛けている。協力者には、メガネの便利グッズをプレゼント。詳しくは、同社お客様相談室(TEL:0120-133-101)へ。

■取材協力 株式会社板垣
■高崎市内拠点
 高崎本店/上大類町778
 高崎石原店/石原町3213の1
 高崎福島店/福島町740の1
 榛名店/中里見町89の4
 吉井店/吉井町池49
 営 業:10時〜19時
 店休日:高崎本店は年中無休、ほかは水曜(祝日は営業)

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