CRAFT BEER HOUSE takasaki.3
4軒のクラフトビール醸造所が参加するフェス「CRAFT BEER HOUSE takasaki.3」が2023年10月1日、ホテルグランビュー高崎1階「Curruca TAKASAKI」で開かれる。同イベントの仕掛け人、クラフトビアバー「BOCCA」オーナーの松井麻希さんに、フェスの内容やクラフトビールの魅力について聞いた。
生産者の顔が見える
「クラフトビールを作っている人が直接、グラスに注いでくれます。生産者の顔が見えるフェスです」と松井さん。参加方法はネットから前売りチケット1000円を購入すればOK。当日、リユースカップとおつまみ1品が渡される。会場で提供されるクラフトビールやワイン、カクテルなどを1杯600円~1000円で楽しむという仕組み。「リユースカップを使用することで、プラスチックごみを出さないサスティナブルな催しにしました」と話す。
当日は高崎の「シンキチ醸造所」、「四万温泉エールファクトリー」、「片品ブリューイング」、「本庄銀座ブルワリー」の醸造所4軒のほか、季節のフルーツカクテルやノンアルコールドリンクを提供する高崎の「BAR GLEN KEITH」、ナチュラルワインの「TAKASAKI WINE SHOP橋本屋」、松井さんが経営する「BOCCA」が参加する。フードは「Curruca TAKASAKI」が用意する。
クラフトビールとは、小規模な醸造所が作る、さまざまな飲み口の個性的なビールのこと。クラフト=工芸品の意味を持つ。
「大手メーカーは同じ味のビールを継続して提供しますが、小規模なクラフトビール醸造所は一回仕込んだら、その味は基本的には終わり。そのとき飲まないと二度と出会えないビールが揃っています。一期一会の味を楽しめるのが醍醐味」と力を込める。
個性豊かなビールたち
シンキチ醸造所のビールの特長は、「和食の職人、堀澤宏之さんが食中酒として作っているビール。微発泡で飲み口が優しい。料理の味を引き立ててくれます。ぬるくなってからも美味しいのは不思議です」と松井さん。
四万温泉エールファクトリーは「口当たりが柔らかくてモルトの甘みを感じるビール。四万のお米や果物、山椒など地のものを使っているところも魅力です」と解説する。
片品の美味しい水を使った個性豊かなビールを提供する片品ブリューイング、若きオーナーが積極的に新しい味に挑戦する本庄銀座ブルワリー。これら4つの醸造所の味を同時に楽しめる絶好の機会だ。
県内の全醸造所が揃うフェスに
フェスの仕掛け人、松井さんがJR高崎駅西口にクラフトビアバーを開いたのは2013年。県内ではまだまだクラフトビールという言葉が浸透していない時代だった。
「よなよなエールを発売する長野県のヤッホーブルーイングで試飲のアルバイトをし、クラフトビールに対する手ごたえを感じたのがきっかけ」という。
まずは4タップで店をオープンさせた。クラフトビールは10~20リットルの樽で仕入れる。タップとは樽につないだ注ぎ口のことだ。
現在は8タップに増やし、国内外30の醸造所からビールを仕入れている。仕入れるといっても、人気醸造所の場合、リリースと同時にネットで購入するという方法が一般的だ。「1~2分で売り切れになることも度々。争奪戦です」と笑う。
店のオープンから今年で10年。知れば知るほどクラフトビールの世界は奥深い。それを市民に知ってもらうためにフェスは絶好の場だ。
「近い将来、県内すべてのブルワリーが勢ぞろいするビアフェスに成長させるのが夢です」と瞳を輝かせた。
クラフトビアバー BOCCA
松井さんが経営するクラフトビアバー。
常時8種類の国内外のクラフトビールを楽しめる。
つまみの名物は日替わりポテトサラダ。
高崎市通町90−7 ARCビル1階
TEL.027-386-5260
シンキチ醸造所
JR高崎駅から徒歩10分、古民家三軒長屋のビール醸造所&酒場。
[営業時間]
月火水金 17時〜21時 土日 12時〜19時
[定休日]木曜
高崎市若松町2-11TEL.080-6629-2017