職人さんも御用達の店でこの夏、DIYの達人になる
DIYに力を入れる人が増えている。玄人はだしの人もいる。さらに上へあがるための第一のステップは良い材料を仕入れ、機能的な道具をそろえること。またカッコよくて動きやすいファッションに身を包んで気分を上げるのもいいだろう。30万点以上のラインナップを誇る「ジョイホン吉岡店」副店長で資材担当の寺澤巧さんにDIYの達人になるための道具や材料の揃え方を聞いた。
メジャー、ドライバー、腰袋にこだわる
「スキルアップをするための道具を3つ挙げるとしたらメジャー、ドライバー、腰袋にこだわることですね」と寺澤さん。
モノ作りのスタートは長さを図ること。不可欠なのが「メジャー」だ。ぐんにゃりと曲がらずに、幅広で、立ちの良いものを選ぶのが絶対条件。「安いメジャーは長持ちしないし、使い勝手が悪い。3000~4000円はしますが、2メートルぐらい立つメジャーを購入するといいでしょう。腰に付けられるタイプはすぐに取り出せて便利です」という。
「ドライバー」も値段によって使い勝手が大きく異なる。安価で精度の低いドライバーは、ネジの頭をなめやすいので注意が必要だ。
寺澤さんが推薦するのはAnexの「クイックボール」。ラチェット式といって、ハンドルとドライバーが独立して動く仕組みになっている。普通のドライバーのように、途中でハンドルを持ち直す必要がなく、手首を反復させるだけでビスやボルトも締められる。
「電気を使う場面では絶縁タイプのドライバーを利用すると安全ですね」
素人には馴染みが薄いが、職人は必ずと言っていいほど、身に付けているのは「腰袋」。腰に下げる収納袋で、作業の際、使用する道具や資材を入れるすぐれモノだ。
「自分の体形に合うサイズや形を選ぶのが大切。どこにどんな道具が入っているかすぐわかるようにしておけば、作業が格段にスピーディーになります」と強調する。
同店には本革、ナイロン、スウェードなどさまざまな素材、スタイルの腰袋が並ぶ。「腰袋のコーナーで長時間、吟味している職人さんをよく見かけます。その重要性を熟知しているからなのでしょうね」
また昨今、高級な道具をコレクションする人も増えている。Beta製の光り輝くスパナなども人気が高いという。
ファッショナブルになったワークウェア
「6~7年前からワークウェアやヘルメット、安全靴などが格段にファッショナブルになってきました」と寺澤さん。これまでのニッカポッカに先の丸い安全靴、黄色のヘルメットという姿の職人は、いまはほとんど見かけなくなった。
ウェアはストレッチの利いたデニム素材のジャケットやパンツが人気。太ももの部分にポケットが付いたカーゴパンツもたくさん出ている。おしゃれな普段着としても利用できる。
安全靴もスニーカーのようにカラフルで軽く、おしゃれになった。ヘルメットはマット系の艶消しカラーが流行だという。
「おしゃれに身を固めることでDIYをするぞ、というテンションが上がるという声をよく聞きます」と寺澤さん。まずはカタチから入るのも一つの手かもしれない。
雨に濡らさず運ぶことが大切
同店には家を一軒建てられるほどのあらゆる材料がそろっている。
特に木材はカット合板から角材、銘木板まで種類も在庫数も豊富だ。「商品知識の豊富なスタッフに相談して、購入するのがおすすめです。また、木材は水に濡らさないで運ぶことが何より大切。そのため当店では、車に積み込む出入口部分に大きな屋根を設置しました」と話す。
自宅を修繕したり、デッキや家具を作ったり。この夏休み、DIYに挑戦してはどうだろう。
ジョイホン吉岡店
【住】北群馬郡吉岡町大久保364の1
【℡】0279・41・5588
【営】9時~20時、無休