たかさき美味めぐり Vol.24 こましょう

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これぞ高崎ブラック

 お店に一歩入ると、煮干しとかつお節の澄んだ匂い。いきなり食欲を刺激された。メニューは中華そばとつけそばの醤油と塩、あぶらそばと絞り込んである。これは期待できるぞ。
 看板メニューの醤油味の中華そばをいただいた。目の前に運ばれた丼を見て驚いた。黒いスープの上に、丼の2/3を覆う巨大なチャーシューが乗っている。いまのところ麺は見えない。
 「しょっぱいのかな?」、おそるおそるスープをひと口。心配は杞憂だった。まろやかで奥深くてたまらなく美味しい。

醤油味の中華そば(並盛)930円。大盛り、少なめも選べる


 麺はちぢれの細麺。絶品のスープと良く絡む。豚バラを使ったチャーシューは下茹でがしっかりしてあるため、脂っこくなくほろほろと口の中でほどける。
 「スープが黒いのはなぜ?」、店主の小松正一さんに尋ねたところ、「2年前、醬油を岡直三郎商店の丸大豆醬油に変えたらこの色になってね」。味も風味も良くなり、お客様も増えた。こましょうの第二章が始まったという。
 壁には有名俳優のサイン色紙がたくさん飾ってある。現在60歳の小松さんは、38歳までは舞台俳優だった。「寺島進は俳優養成所の同期、八島智人は後輩、高橋克実は事務所が一緒だったんだ」
 舞台俳優とラーメン店の店主、似ているところがある。「お客さんの反応がダイレクトに伝わるところ。『うまかった』の言葉がうれしくてね」。味のある笑顔が印象的だった。

つけそば しお味(並盛)1000円
かつて、劇団「夢の遊眠社」に所属していた店主の小松さん

こましょう
住所/高崎市田町75の2
電話/027・388・0816
営業/11時~14時30分(L・O)
休日/月・木曜

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