すごいゾ!古墳 第85回 柴崎浅間山古墳

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古墳時代前期の方墳 魅惑の柴崎浅間山古墳

柴崎浅間山古墳

 前回は上中居諏訪神社内に現存する稲荷塚古墳を紹介した。そこから東方向へ2・5キロほど離れた地点に、県内では数少ない方墳が存在する。柴崎浅間山古墳と呼ばれるこの古墳は、古くからその存在が知られていた。

 国道354号線の下大類町西交差点から南に向かうと、354号線に沿うように側道が走り、公園のような緑地帯が広がっている。この辺りに車を停めて、住宅地の中の細道を南に向かって歩いて行くと、突如古墳が姿を現す。敷地は整備されていて古墳の周りに砂利が敷かれている。北側の角地に立つ説明板によると、大正15年に考古学者の森本六爾が近隣の蟹沢古墳を調査した際に、浅間山古墳も簡易的な測量を実施している。

 その後、令和2年に行った確認調査では、1辺が約25メートルの方墳で、高さは4・2メートル規模であることが判明。埋葬施設は竪穴系で、墳丘に葺石はなく、周りを掘が巡り、そこから出土した土師器片の年代から古墳時代前期の4世紀と推定された。

 特筆すべきは、同時期に築造されたとみられる前述した蟹沢古墳の存在。すでに削平されているが、浅間山古墳から西方30メートル付近に所在していたようだ。直径12メートルほどの小型円墳ながら副葬品が充実しており、中でも三角縁神獣鏡が2面出土し、そのうちの1面は「正始元年」(西暦240年)の銘がある。

 このことから、被葬者は古墳時代前期にこの地域の開発を率いたリーダーで、ヤマト朝廷と密接な関係にあった人物像が推定されており、浅間山古墳もまた有力者が埋葬された可能性が高く、その関係性が注目されている。未発掘の同墳の副葬品も気になるところだ。

◎所在地
 高崎市柴崎町字蟹沢586
◎取材協力
 高崎市教育委員会
 事務局 文化財保護課

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